年下の悪魔
「それは…どうも。今度からそうします」

顔が引き攣る。

仕事じゃない時以外は作り笑顔って苦手。

「何階の何号室の子?俺、4階の505号室の新藤アキノリ。車で事故っちゃって、足の骨折で全治3ヶ月なんだ!退院まであと1ヶ月もあるんだけどね。君は?」


爽やかな笑顔。

とてもナンパするようには見えない。

もしかして、売店で買うより自販機の方がオススメだよって教えてくれようとしただけなのかな?


「えと…今日入院したてなんで部屋番号は忘れちゃったんですけど、3階で入院してる相沢ゆいです。胃炎らしくて…」

「じゃあ1階違いだね!ゆいちゃんっていくつ?」

「23です」

「マジ?じゃあ俺の3つ下なんだ。もっと下かと思ってた」

あはは…まぁ、たまにコンビニでタバコ買う時、年齢確認されるしアップルジュースなんか飲んでたらね。

「ここの病院、おじいちゃんやおばあちゃんばっかりで淋しかったんだ。よかった、年の近い子がいてくれて」


本当、爽やかな笑顔だなぁ。

まるで歯磨き粉のCMに出て来そうな感じ。

「よかったらまた話し相手になってよ」

「あ、私2~3日ぐらいで退院すると思うんです。その間に病院内で会えたら…」

「ありがとう!じゃあね、俺リハビリあるから」



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