年下の悪魔
私、今まで本当に涼君の事見てなかったんだ。

少し罪悪感。


高速道路、ずっと平坦な道が続く。

あー、ヤバい。

車の振動って、何でこんなに眠くなるんだろう。

一気に眠気が来た。

でも寝れない。

涼君だって眠いはずだもん。

私だけ寝れないよ。


必死に目を見開くが襲って来る眠気には勝てない。

まるで地獄。

頭が勝手に脱力する。



「寝ていいよ。お前全然寝れてないだろ?」

あ、バレてる。

昨日、全然眠れてないのも

今眠気に襲われてるのも、涼君は全部お見通しみたい。

「でも、涼君だって…」

「別にいいよ。俺なら大丈夫」

「でも…」

喋るのも無理になって来た。


「ったく、しゃーねーな」



ステレオ部分のボタンを操作すると、スピーカーから何だか鼓膜に気持ちいいバラードが流れて来た。

「あ、この曲…」

「前にお前が'好き'って言ってた曲。たまたまCD持ってたから」

あー、そうだった。

だいぶ昔にリリースされた曲で、涼君に聞かされるまで知らなかったんだけど、歌詞が珍しくて好きになった曲だ。

雨を題材にしてるんだけど、凄く幸せそうな曲調と歌詞なんだよね。

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