年下の悪魔
「俺もこの曲好きだけど、さすがに今は…。雨降って欲しくないけど、子守唄変わりに」

「うん。私も好き。雨をこんなに幸せに感じてる曲なんて、ちょっと珍しいよね」

だいたい'雨'って暗さや憂鬱の象徴なんだもん。

失恋ソングにも使われるぐらいだし。

「私がこの曲が好きだって事、よく覚えてたね」

「まぁな。'いい耳してんじゃん'って思ったよ。それにお前雨女じゃん?ある意味納得した」

生意気。

でもこの曲って本当癒される。

歌ってるのは男性歌手だけど、高くて澄んだ歌声、聞いてて落ち着く。

天才って、こーいう人の事を言うんだろうな。


優しい歌い方と甘いメロディーのせいで、私のウトウトは最高潮に達してる。

「お願い、だから…曲、変えないで、ね…」






涼君って、私の事なら結構覚えてるんだ。

私でさえ忘れてるような事でさえ覚えてるんだから。

それにいつからタメ口になったんだっけ?

でも、違和感もなかった。





目が覚めた時、私どこにいるんだろう。

次は川に投棄されたりしたらどうしよう。

まさか、姥捨山とか言うんじゃないでしょうね。





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