短編-ワガママな恋。〜始まりのあの日〜




そう思えば思うほど、どんどん胸は苦しくなり。


涙はどんどん溢れた。







「ゆきまさ…。」




泣きじゃくり中、あたしはそう呟いた。






誰かに会いたいんだ。




サナエでもなく、誰でもなく…。







「ゆきまさぁ…、助けてよー…。」





空を見上げ、そう呟く。







スーパーマンみたいに、呼んだらすぐ来てよ…。



会いたいよ。






「会いたいよ、幸正…。」













──────…
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