好きなもんは好き<短>
こんな美味しいクッキー、きっと一生食べられないんだからね。
「天君の馬鹿」
そう呟いて、クッキーを口に運ぼうとする。
なのにそのクッキーは私の手から消えてしまって。
それと同時に、大好きなあの声が聞こえた。
『これ俺のなんだけど』
「天君っ!?」
なんでいんの?
もしかして追い掛けて来てくれた?
って…
「いらないって言ったじゃんっ」
私も素直じゃないなぁ。
本当は、めちゃくちゃ嬉しいのに。
『言ってねぇんだよ!』
「言った!!」
『言ってねぇ!!!』
天君怖いぃぃ。
怒ってるみたいな言い方するんだもん。
でもほんのり頬っぺが赤い気が…
「もしかして…欲しいの?」
『っっんなこと!なっっ……くないです…』
そんなことなくないってことは……
「欲しいってことぉ!?」
『…ぉ、おう』
キャーー
もうどうしよっ!!
真っ赤な天君超可愛い!!!