恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
やることとは…
家に電話だ。
気になるし─
このままでは仕事に集中出来ないと思うから…
『…もしもし?』
「よぉ、希。俺だけど…」
『えっ…?かーくん?どうしたの、こんな時間に。』
電話をかけると、電話に出た希は案の定、驚きを隠せない様子だった。
というのも、俺は今まで仕事中に家に電話したことはまずない。
「いや…今空き時間でさ。職員室に飾ってる写真見たら、気になっちゃって…」
ちょっと嘘を付いた。
職員室に飾ってる写真とは、家族3人で希の思い出の広場に行った時のもの。
そこは俺にとっても思い出の場所で、遠回しにだけど、初めて希にプロポーズした場所だ。
あの時は希に悲しい涙を流させたけど、これから俺がその分も笑顔にすればいい。