恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



藤崎先生…



「だからさ、気にしないでいいよ。一真だって、そう思ってるはずだから。」



「はい……」



そう答えてはみたけど、やっぱり簡単には罪悪感は消えなくて…



私は藤崎先生の目をしっかり見ることができなかった。






「じゃあ、俺、そろそろ学校に戻らなきゃ。希ちゃん。大変だろうけど…一真のこと、よろしくね。」



「はーとー!」



帰ろうとしていた藤崎先生の名前を、茉央が呼ぶ。



まだ上手く『る』が発音できてないんだけど…



「はは…茉央、俺はハートじゃないけど…ま、いっか。またいつか遊ぼうな。バイバイ。」



「ばーばーい♪」



「藤崎先生、色々ありがとうございました。」



「いいよ。じゃ、また。」



藤崎先生はそう言うと、もう一度茉央に手を振って帰っていった。









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