冷徹な傷
「そうか…
君がここの病院の…」
「あら、知っているの?」
「ああ。看護婦さんからよく聞くよ
花、ありがとう。」
「そう言ってくれるなら、寄付した甲斐があったわ。」
「フフ…
俺は何度この花たちに助けられたか」
「そう…」
「俺、手術しなきゃいけないんだ。
じゃないと治らない。」
「そうなの…」
「確率は…
50%…」
「随分低いのね」
多分、彼は悩んでる。
手術を受けるべきかどうかで。
「うん。そうなんだ」
「でも、可能性が1%でもあるなら、
私だったらそれに賭ける。」
「…そっか」