冷徹な傷
少し考えてから彼は、
「そうだよね
可能性は50%もあるんだもんね
…俺、受けてみるよ」
「そう
頑張ってね」
金色の髪が風になびく
「…ありがとう
あ、僕は雪村一」
「雪村、一…
もしかして立夏のバレー部の部長…」
「知ってるの?」
「だって有名じゃない」
愛からよく聞くだけだけど。
「そっか。
ありがとう」
「なんでお礼を言うのよ」
「んー…なんとなくかな?」
「なにそれ…」
これが雪村との出会いだった。