センセイ
夏の空は、爽やかに透き通るのに、私には痛いくらいに眩しかった。
どこかで開放的な気持ちなのに、心の陰を見透かされてしまうのが怖くて。
ドクン、ドクン
ドクン、ドクン
私はセンセイを、どうしたいのか。
センセイに、どうしてほしいのか。
気がつけばいつの間にか、私は「物理室」の表示プレートを見上げてた。
遠くに聞こえる賑やかな声が、緊張感を膨らませて
それとは正反対の静かなこの廊下が、足下をガクガクさせる。
ここに来たって、どうすればいいかわからないのに。
いつもと同じこと、繰り返してるだけなのに。
センセイ…
センセイ…