センセイ
センセイが誰かと会話してる姿は、私の胸を締め付けた。
センセイが誰かと触れ合う姿は、私の視界を真っ暗にした。
センセイが欲しくて。
誰かのものになるなんて絶対イヤで。
どうすればずっと捕まえてられるのか、それが知りたくて仕方なかった。
でも私には、こんなことしかできなかったから…
落ち込むように、黙って下を向くセンセイ。
わずかな音と共に吐き出されるため息が、私をもっと切なくさせる。
センセイ…
センセイごめんなさい、
やっぱりこれ以上、センセイに強がるなんて私には無理だよ。
だって、センセイが辛く悲しむ顔なんて…
いつも優しく笑ってたセンセイ。
そんなセンセイが見せるやるせない表情に、心の奥までも押しつぶされそうになる。
傾いた日射しにできた影を眺めて、私は震えながら小さく口を開いた。
もう、どう思われてもしょうがないから。
それくらい覚悟しないと、自分のやったことに責任なんて持てないから。
センセイは、全然悪くないから。
「センセ…、ごめんなさ…」
「ごめんな」
えっ、
セ…ンセ…
ドクン、ドクン
ドクン、ドクン