歪んだお姫様の御伽噺
「アリス、見て。あの娘が狂っちゃったみたいだよ」
アリスと呼ばれた娘が驚きもせずに言う
「本当だ」
「君、彼女にあげたクッキーになにを仕込んだ?」
灰色の髪の毛をした男が問う
「クスッ…愛情ってね、時には凶器になるのよ。
この間の人魚の姫だってそうだったでしょう?
ま、あの娘は最後に正気に戻ってしまったけれど。」
「会って間もないのにそんなに愛情が芽生えてしまったのかい?」
「いいえ。彼女たちは小さい頃からの幼なじみ。
お互いは自分のことを忘れたと思っているみたいだけど。
その頃から二人にはそういう感情があったのよ」
私のあげたクッキーの味は…
彼女と彼の
思い出の味