ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
お菓子でも買っていこう。
こないだは、お母さんにもちゃんと挨拶出来なかったし。
ふと気づくと、あたしはいつもワンのことばかり。
常にワンが頭の中にいる。
…だから。
だから他の人の入る隙間はないんだって、伝えなきゃいけない。
あたしには、ワンだけで十分なんだから。
しばらくして、安藤が駆け足で戻ってきた。
「鮎沢先輩、話って」
「昨日の事」
薄暗くなった空には、薄く月が出ていた。
「…ですね」
だいたいの予想はついていたのか、安藤は空を見ながらすぐにそう言った。
「ここは目立つので、少し歩きませんか」
「うん」
きっと、多分。