ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「な、い、いいよいいよ!悪いよ…!」
「ほら、まだ歩き辛いだろうし」
なんとなく、罪悪感。
…もし、あのボールが転がってなかったら。
オレがちゃんと受け取ってたら。
大場さんが、怪我をすることもなかっただろうし。
球技大会にも出れただろうし。
「遠回りだし、家遠いし、ほんと悪いから!」
「遠いんなら、尚更ダメだ。1人じゃ危ないし」
「かっ…」
「か?」
「か、彼女さんに、悪いよ…」
稀衣ちゃん?
「なんで?」
「なんでって…」
「稀衣ちゃんは、そんなことで怒ったりしないから。ほら、腕捕まって歩きなよ」
大場さんは、ようやく観念したのか、俯いたままオレの腕を掴んだ。
どうしても近くなってしまうこの距離感は、オレの罪悪感を増やしていった。