ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「あ、あの!私、1人で大丈夫だから横井くんは…っ」
「ちょ、危ないじゃん!」
………。
ちょっとちょっと。
そういうの、毎回やってるわけ?
ふらついた大場さんを、ワンがとっさに支えた。
「ご、ごめんなさいっ」
「ううん、大丈夫?」
ワンが誰にでもああいう態度なのを、あたしは知ってる。
例えば相手が犬猿の仲である安藤でも、同じことをすると思う。
分け隔てなく接してくれる、そんな人。
あたしにも、そうしてくれた。
じゃなきゃ、こんなには。
「…あたし、ポスター教室に片付けてくるから、安藤は先に終わっていいよ」
ワンと大場さんを、無視するようにあたしは言った。
早く逃げ出したかった。
本当は走ってでも。
せめて視界から、少しでも外れるように。