ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「そんなに燃えてんなら、この勝負になにか賭けるってどうよ?」
なにかって。
「なに賭けるんだよ?」
「んーそうだな…」
少し考えた純ちゃんは、名案を思い付いたらしく、目を輝かせながら顔を上げた。
「デート権、とか?」
で、デート?!
「誰とのデートだよ?!」
「バッカ、んなもん1人しかいねーだろ。お前らが好きな奴って誰だよ?」
オレと安藤が好きな人…。
「…稀衣ちゃん?」
「そ」
……え。
稀衣ちゃん?!
無理だろそんなの!
稀衣ちゃんが、そんな賭けに参加するとも思えない。
「鮎沢ちゃーん、下りてきてー」
純ちゃんはもう、上から見ていた稀衣ちゃんを呼んでいる。
オレも稀衣ちゃんを見上げた。
純ちゃんの呼びかけに気付いた稀衣ちゃんは、一度視線をオレに移した。