ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



たった今、会わせないようにしようって、言ってたのに!



なんでもう、一緒にいるんだよ?!



「あの…誰?」



稀衣ちゃんが、戸惑っている。



「マコの弟だよ」



オレの代わりに、純ちゃんがそう説明した。



「おい正、なんでここにお前がいんだよ?マコになんか用か?」

「マコ兄、稀衣ちゃんのことあんまり教えてくんないから、自分の目で見てやろうと思ってさ」

「お前っ、だからって高校にまで来んなよ!目立ってるじゃん!」



オレ達の周りは、小さな人だかりが出来ていた。



「学ランだ、中学生?」

「誰かの弟?」

「他校じゃない?」

「大人っぽいしね」

「あの人(佐倉)の弟でしょ、カッコいいし」



学ラン姿の正が珍しいのか、下駄箱がざわつき出す。



やばい…騒ぎになると面倒だ。



「稀衣ちゃんさ、間近で見てもすっげー可愛いじゃん!肌もキラーだし、髪の毛もツヤツヤだし」

「間近で見んな!(オレだってそんな見たことないよ!)」

「マコ兄ずりーよ」

「いーから、お前自分の学校行けよ!遅刻すんぞ!」

「あーはいはい。じゃ、稀衣ちゃんまたね」



そう言って正は、走って帰っていった。



あれは絶対遅刻だよ。



「…ごめん、稀衣ちゃん」




< 511 / 606 >

この作品をシェア

pagetop