ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
あたし、なにやってんだ。
子供すぎ?
もっと大きな心で受け止めるべき?
なんでもないような顔して?
このモヤモヤの消し方を、あたしは知らない。
こんなにも他人のことを知りたいと望む事も。
自分がその人の1番でありたいと思うのも。
大場さんが、羨ましかった。
素直で。
可愛くて。
「稀ー衣ちゃん」
――――“ドキィッ”
校門を出たところで名前を呼ばれ、顔を上げる。
「…正くん」
ワンかと思った。
声じゃほんと区別つかない。
「俺さ、忘れ物したんだ」
忘れ物…?
そう言った正くんは、あたしとの距離をドンドン狭める。