ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「声…?」
「ウン。逃げるなって、言われた気がした」
生きて生きて。
なにもかも背負って、生きろって。
前に進まなきゃいけない。
逃げるなんて選択肢は、残されていないんだって。
「だからオレは、今日までこうして生きてるし。そのおかげで稀衣ちゃんにも会えた」
もしまだオレが見えてるのなら、どう思うかな。
ノコノコ生き延びてって、思うかな。
「嫌な記憶だけど、なければオレの世界に稀衣ちゃんもいない」
過去のトラウマも傷も全部。
星だけしか知らなかった事なのに。
稀衣ちゃんの前で、これ以上カッコ悪いところは見せられない。
こんなところでくたばってちゃ、向こうに逝った時、合わせる顔がない。
「ワン」
「え?」
「よく頑張りました」
?!
稀衣ちゃんはオレの頭を優しくなでた。