【短編】 曇り空
今だから思えるんだ
学校が無ければ俺たちは
出会う事も
こうして二人でいることもできなかった
無条件で美紅に会える場所
それはココだから
だけど・・・
ココだから
俺たちは一緒にいられなくなった
「美紅・・・」
「先生だろ?」
厳しい訂正の声
でも
俺は無視して続けた
「美紅、俺やっぱり学園長に本当のこと言う。
俺が美紅を誘った。
俺が一方的に好きになったって・・・
そうすれば、美紅はここに居られるだろ?
俺は停学とかくらうかもしれないけど
また一緒に過ごせる。
だから・・・」
美紅を見ると優しい悲しい微笑を浮かべて
ゆっくり首を横に振った
「大人の世界はね、もっと複雑なんだよ。
柏原は何か勘違いしてないか?
あの時学長の前で言った事は真実だよ・・・。
初めて
あの駐輪場で会った日から
教師でありながら私はあなたに恋に落ちた。」
ふっと笑って美紅の手が俺の右ほほに伸びる
優しく触れられた瞬間
ビクッと体が反応した
「この灰色の瞳に一瞬にして吸い込まれた・・・。
キレイで、悲しくて、だけど光を失わない
そんな
あなたの瞳に私が
こんな薄汚れた私が写るのを何度望んだ事か。」
首を軽く倒して上目遣いに俺を見つめる
俺は我慢しきれずに美紅を抱きしめた
美紅の香りを精一杯吸い込む
美紅の両腕は俺を抱きしめることなく
ゆっくり俺を押しのけた
学校が無ければ俺たちは
出会う事も
こうして二人でいることもできなかった
無条件で美紅に会える場所
それはココだから
だけど・・・
ココだから
俺たちは一緒にいられなくなった
「美紅・・・」
「先生だろ?」
厳しい訂正の声
でも
俺は無視して続けた
「美紅、俺やっぱり学園長に本当のこと言う。
俺が美紅を誘った。
俺が一方的に好きになったって・・・
そうすれば、美紅はここに居られるだろ?
俺は停学とかくらうかもしれないけど
また一緒に過ごせる。
だから・・・」
美紅を見ると優しい悲しい微笑を浮かべて
ゆっくり首を横に振った
「大人の世界はね、もっと複雑なんだよ。
柏原は何か勘違いしてないか?
あの時学長の前で言った事は真実だよ・・・。
初めて
あの駐輪場で会った日から
教師でありながら私はあなたに恋に落ちた。」
ふっと笑って美紅の手が俺の右ほほに伸びる
優しく触れられた瞬間
ビクッと体が反応した
「この灰色の瞳に一瞬にして吸い込まれた・・・。
キレイで、悲しくて、だけど光を失わない
そんな
あなたの瞳に私が
こんな薄汚れた私が写るのを何度望んだ事か。」
首を軽く倒して上目遣いに俺を見つめる
俺は我慢しきれずに美紅を抱きしめた
美紅の香りを精一杯吸い込む
美紅の両腕は俺を抱きしめることなく
ゆっくり俺を押しのけた