夜空に咲く僕たちの願い
「俊介…話を…」
「…聞きたくないって言ってんだろ。俺は瑠花のことが好きなんだ。瑠花を諦めろなんてそんな無茶なことは言わないでよ。兄妹なんて…そんなのありかよ…」
脱け殻になった俺は自分の部屋に行き、荷造りされたスポーツバックを手に取り玄関を飛び出した。
星柄ハイカットのかかとを踏みながら足早に外に出る。
瑠花…瑠花…瑠花…!!
何度も何度も瑠花の名前を呼んだ。
瑠花の存在が無くならないように、忘れないように。
涙を手で拭い、エレベーターで下に向かう。
遠くから母さんの声が聞こえてきた。
出来ることならば聞きたくなかった。
少しでも嘘の可能性を信じたかったから。
でも俺は見てしまった。
未提出の婚姻届に、二人の仲良く写る写真。
お互いの薬指には指輪がはめられていた。
突如突き付けられた現実に腹が立つどころか訳が分からなくて。
瑠花と兄妹だなんて信じたくもない。
勢いよくマンションを出ると目の前には渓斗がいた。
「俊介…?」
「……渓斗、俺さ…」
精一杯、笑ってみせた。
「……今死にたいと思ってる」