夜空に咲く僕たちの願い


「あの話を聞いたとき嘘だって思いたかった。だけど真剣に話す二人を見てたら怖くなった。だからあの日俺は誓ったんだ。悲しませないように俊介の傍にいるって。ずっと隠しておきたかった。俊介の幸せな姿をずっと見ていたかった…!!」



ぽつり、ぽつり。
手に水滴が弾く。
雨か?と思い上を向いたら、雨は降っていなかった。
これは渓斗の涙だった。
それは生暖かく、人間の匂いがした。

渓斗の透明な涙を見た俺はそれ以上何も言えなくなってしまう。


俺たちはこんなにも不器用で、でもこんなにも深い絆で結ばれていた。




「俊介はずっと瑠花が好きだったろ?俊介の気持ちを壊したくなかった。諦めて欲しくなかったから。俺はお前たちが幸せになってくれたらってずっと…思ってたから」




渓斗の涙が加速する。
耐えきれなくなった俺の涙腺から静かに涙が零れた。
渓斗の精一杯な気持ちが伝わってくる。


俺は自分のことでいっぱいいっぱいだったのだ。
こんなにも俺の幸せを願ってくれる人がいるなんて。


だけど…俺の願いは…




叶うことはないだろう。





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