夜空に咲く僕たちの願い
俺は声を出して泣いた。
神様に俺の存在に気づいてもらうため。
その瞬間、雪雲からちらりと太陽が顔を覗かせた。
その光が俺たちを照らしていく。
思いきり「瑠花」と叫びたい。そうしたら瑠花は飛んできてくれるだろうか。
しばらくして泣くのが落ち着いたとき、ポケットの携帯電話が震え出す。
液晶画面に映る文字は“母さん”だった。
「……まずはちゃんと話を聞けよ。俺はもう何も言わない。向き合うのは俊介だぞ。大丈夫だから、心配すんなって。隣にいてやるから」
そう言って渓斗はにっこり笑い俺の肩をぽんぽんっと軽く叩いた。
本当は怖かった。
出来ることならば電話にも出たくなかった。
だけど渓斗の存在が俺を前に進ませる。
人間はこんなにも温かい。
俺はゆっくりと通話ボタンを押してそれを耳に当てた。
「……はい」
それはあまりにも気の弱い返事で自分でも驚いてしまう。
『もしもし?俊介?あのね、お母さんの話しを聞いて欲しいの……』
うん、分かった。
ちゃんと聞くよ。
聞くから、だから…
全部話してよ。秘密は無しだからね。
脳裏に瑠花の笑顔が浮かんできた。
頭の中に瑠花がいると思ったらどこか安心できる。
ねぇ、瑠花。
俺たちは本当に兄妹だったのかな?
今でも心のどこかで嘘なんじゃないかなって思ってる。
でも俺の出した答えに後悔はしていないよ。
だってほら今も俺の中は七色に輝いている。
俺は母さんから初めて真実を聞いた。