夜空に咲く僕たちの願い




電話越しで母さんは俺に一つ一つ、真実を語っていった。


俺はそれを泣きながら聞いた。でも母さんを責めることなどできなくて。
母さんは母さんなりに一生懸命生きてきたのだとそう思ったから。




…俺は矢吹紗智子の過去に世界を変えた―…。




当時、私は大学4年生だった。卒業間近に迫る初春。
校内にあるオープンテラスで親友七海と会話を弾ませていた。



「ねぇ、卒業したら遊心(ゆしん)と同棲でもするの?」




森山遊心は私の彼氏である。
付き合ってもうすぐ2年と3ヶ月。
お互い結婚を視野に入れた付き合いをしていた。
遊心と出逢ったのはサークルでだ。
そのサークルの名前が“天体観測サークル”
七海が天体観測が好きで一緒に入ったのだ。
私はあまり興味がなかったけれど。

一年生で天体観測サークルに入部したのは私と七海と遊心だけだった。
遊心の第一印象は“線が細い人間”だった。





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