夜空に咲く僕たちの願い


ぐるぐると体中を駆け巡る。
渓斗は悩みなんてないと思っていたから、人に言えない悩みがあると言われ正直驚いている。

何だろう?
女の子には困っていないし、勉強もスポーツもできる。
もしかして瑠花のように「薄い眉毛」みたいなレベルだったらどうしよう?


そう言われたら殴ってやろう。


そして会場が閉められ入学式が行われた。
生徒代表の挨拶に、校長先生からの学校生活についての話。

俺はその間瑠花のことばかり考えていた。


さっきは酷い言い方しかできなかった。
もっと他に言い方があったはずだ。
これからは穏やかになろう。
そうしたら心が広くなるはず。

入学式が終わり、俺は渓斗と一緒にクラスに向かった。
クラスに入り自分の席を確認する。



「やった!グラウンド側の窓際だ!渓斗は?」




「真ん中の真ん中。一番嫌な席だよな。授業中寝れない…」



隣でがっくりと肩を落としている渓斗。
俺は「いいじゃん頭良くなるよ」とフォローになっていないフォローをし自分の席に向かった。




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