19の夏~私の愛した殺人鬼~

「……なんだか、俺も怪しく見えてきました」


「だろう? 逃げられる前に捕まえるぞ」


「はい」


「いいか、1・2の3で同時に取り押さえる」


「わかりました」


 新田は青いTシャツの男を睨み、藤堂は受け付けの男を睨む。


 両者の鼓動が携帯を通じて聞こえてきそうなほど、ドクンドクンと早打つ。


「いくぞ……」


 カウントが始まる。


「1……」


「2の……」


 受話器の両方で、

「3!!」

 と聞こえたと同時に、新田は走り出した。


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