19の夏~私の愛した殺人鬼~

 幸也はリーダーに怪しいところは何もない、と信じ込んでいるが、元々知り合いではない新田にはその先入観はなかった。


 それに……。


 飯田昌代が殺されたこのタイミングで、飯田紗耶香の通っているB・P専門学校に潜入調査を送り込んだ事が、引っかかってならない。


 ただの偶然だと言ってしまえばそれで終るかもしれないが、もし今回の事件と関係があるようならば、直ちに幸也をサークルから抜けさせる必要もあった。


 刑事の息子だとバレてしまったら、幸也の身に危険が及ぶかもしれない。


 新田はガシガシと頭をかいて、考える。


 少しでも可能性があるものは、しらみ潰しに当たってみて間違いはない。


 そこから繋がる真実の糸があるかもしれないのだ。


 しかし、どうやって?


 ネット上にしか存在しないオルフェウスに、どうやって近づく?




 どうやって――。



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