19の夏~私の愛した殺人鬼~
☆ ☆ ☆
近所の子供たちは夏休みに入り、毎日のようにプールや海へと出かける中、幸也は日焼け防止のため長袖の上着を着て、森の中を突き進んでいた。
その足取りは軽い。
今はもう地図を持っていなくてもあの場所に着くことは簡単だった。
なんせ、森は一本道だ。
最初は遠いと感じていたこの道も、普通に歩けば入り口から10分ほどの距離だった。
大きく開けた場所に建つ、プレハブ小屋。
「ネコ、いるんだろう?」
そこにたどり着くと、躊躇せずにそう声をかけた。
なぜだか、あの青年に会う事を喜んでいる自分がいる。
「またお前か」