不器用なシタゴコロ

途中、店員ｻﾝが空いたｼﾞｮｯｷやｸﾞﾗｽを下げにきてくれたけど。

それでもｼﾞｮｯｷやｸﾞﾗｽがﾃｰﾌﾞﾙの上からなくなることはなかった。





「…どんだけだよ…」

「…ｱﾊﾊﾊﾊ…」





飲むﾍﾟｰｽの落ちてきたとーやｸﾝは。

“ｺﾞﾛﾝ”とそのまま寝転んだ。





「ゆずｻﾝ、どんだけ飲めば酔っ払うの？」

「…酔ってるよ？」

「全然変わんないじゃん」

「とーやｸﾝも変わらないね」

「俺、結構酔ってるよ？こんなに飲んだの久しぶりだし」





…確かに。

私も結構いいﾍﾟｰｽで飲んじゃった。

ここまで一緒に飲める人なんて今までいなかったから、つられちゃったよ。





ﾃｰﾌﾞﾙの上のお皿やｸﾞﾗｽをまとめていると。

片肘をついて半身を起こしたとーやｸﾝが言った。





「…酔い醒ましに散歩しようか」