1970年の亡霊
頭に昇った血を鎮める為に、加藤は煙草を吸おうと胸のポケットに手をやった。
そこで、自分が暫く前から禁煙していた事を思い出した。
そんな事さえ忘れていた自分の興奮ぶりに、加藤は歯噛みした。
落ち着けってんだ……
加藤はケータイ電話を取り出した。
「俺だ」
(先輩、又面倒な事ですか?)
「課長賞が貰えるかも知れねえぞ」
(その代わり、クビ覚悟ってやつですか?勘弁して欲しいなあ……)
「いいから黙って聞け。君津海岸で首無し死体が上がった前日、海上保安庁の船が現場近くで不審船を見付けている。木更津管区に問い合わせて、その時の記録を調べて来てくれ」
(葛西東のヤマじゃなく、今度は君津のですか?それでしたら、何も俺なんかに頼まず、君津の連中にでも……)
「ごちゃごちゃ吐かすな。本庁じゃあお前の尻拭い、散々してやったよな」
(判りましたよ。やりますよ。調べりゃいいんでしょ)
後輩は、ヤケクソ気味にそう言って電話を切った。
そこで、自分が暫く前から禁煙していた事を思い出した。
そんな事さえ忘れていた自分の興奮ぶりに、加藤は歯噛みした。
落ち着けってんだ……
加藤はケータイ電話を取り出した。
「俺だ」
(先輩、又面倒な事ですか?)
「課長賞が貰えるかも知れねえぞ」
(その代わり、クビ覚悟ってやつですか?勘弁して欲しいなあ……)
「いいから黙って聞け。君津海岸で首無し死体が上がった前日、海上保安庁の船が現場近くで不審船を見付けている。木更津管区に問い合わせて、その時の記録を調べて来てくれ」
(葛西東のヤマじゃなく、今度は君津のですか?それでしたら、何も俺なんかに頼まず、君津の連中にでも……)
「ごちゃごちゃ吐かすな。本庁じゃあお前の尻拭い、散々してやったよな」
(判りましたよ。やりますよ。調べりゃいいんでしょ)
後輩は、ヤケクソ気味にそう言って電話を切った。