ねぇ、先生。愛って何ですか?




言いたいことだけを先生に言い、私は数学準備室を逃げるように去った。





ごめんなさい、先生。



酷いこと言ってごめんなさい。





もう本当に、先生から離れなきゃいけないってわかっているのに…



未練たらたらで、みっともないですね、私。





それから昼休みになってもやっぱり食欲が出なくて食べる気がおきなかった。




でも桃が心配するから、桃の弁当のデザートのりんごを貰い食べた




「それだけでいいの?」


「うん。胃が小さくなったからこれだけでお腹いっぱい。ありがとね桃。」


「まったく。倒れちゃうよ?ただでさえ暑いし。しかも6時間目は外で体育だよ」


「あっ、そっか。バレーだっけ?」


「そ。男子は中でバスケだって。体育館も暑いけど外のが嫌だよね。」




そっか、体育あるんだっけ。




「本当、体育なんかなくなればいいと思う。綾女、倒れないようにね」


「そんな簡単に倒れないよ。昨日たくさん寝たし大丈夫、大丈夫」




そして昼が終わり、眠たい5時間目も終わり、体育の時間。




「暑いなぁ…」




やっぱり外での体育は暑い。




先生、今ごろ授業してるのかな?



それとも数学準備室で休憩中?




私のこと、怒ってるかな…?




謝ることも出来ないから、先生に会うのが怖くてたまらない。




だけど明日は数学が1時間目にあって、どうやっても先生に会わなきゃいけない。




やだな、怖い。





「綾女、ボール行ったよ」


「はーい」




はぁ、なんか本当暑くてフラフラする。




やだな、やっぱり夏は。




「綾女!?」





遠くで桃の声がする、あれ?




やばい…倒れちゃう…。





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