最強不良姫 ―黒蝶―
「……」
顔を引きつらせ黙る3人。
「……まだかしら?
もう予鈴が鳴るんじゃない?」
話を変える私。
…でも、皆本当に遅い。
いつもは大体が
私が来る前に来てる。
「…そうですね。後1分で鳴ります。」
亜由美は、ケータイで確認して言った。
「……今日って、黒蝶以外は
何か用事があったかしら?」
時々、そう言う事がある。
…そう言う時は、旬兄か潤が
言ってくれる筈なんだけど…。
旬兄なら忘れる事はあるにしても…
潤が忘れる事は無い筈なんだけどなぁ……。
その時。
~♪
私のケータイが鳴った。
…この着信音は、メールだ。
その送り主は…
「……旬兄」
旬兄だった。

――――
言うの忘れてたけど、
今日「白蝶」と「紅蝶」は
用事あるから☆
…なんで潤が言ってないかと言うと、
今日潤は学校休むから俺に
言っといてって言われてたんだけど
忘れちゃった☆
ごめんね~☆
――――

…旬兄。
キモッ!!
何「☆」とか付けてんの!?
しかも「忘れちゃった☆ごめんね~☆」
って…お前は女子か!!
「……戻るわよ。」
深い溜息を吐いてそう言うと、
3人は驚いた。
「…でも、まだ来てませんよ?」
…久しぶりに話したな。幹也。
「いや、あのバカ兄貴が
言うのを忘れていたらしい。
ちなみに、潤は今日休みだ。」
……美瑠紅は初等部だしね?
いや、まぁ…潤も中等部なんだけどさ。
美瑠紅は、来る時は言ってくれる。
でも、今日は言ってなかったから
今日は来ない。

…あ。
言っとくけど、高等部、
中等部、初等部は同じ校舎よ?
……ま、同じ校舎でも
近いかと言われれば違うけど。
この学校は、1つの校舎がとてつもなく大きい。
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