亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~
…なんとも性急な神の御告げである。
あっちに行け、こっちに行けと、声だけで連れ回す神が、声に出しては言えないが、何ともまあ………我が儘だ…と思った、今日この頃。
兎にも角にも、これで最終的にユノが成すべき事が分かった。
数十年前の戦火により亡國と化してしまったこの国を、偉大なる王族の血筋である、前王の孫にあたる幼いユノが、次なる希望の王として君臨し、再興させる。
神の命は絶対。
下弦の月が昇る日までに城へ辿り着き、凍て付いた玉座に腰掛けなければならない。
………さもなくば、『目覚めの災い』が起こるだろう。
……その災いとやらが一体どんなものなのか…全く分からない点を除けば。
城までの長い旅は、今まで以上に慎重に、警戒しなければならない。
この大国一つを神から任せられた、重大な使命を背負っているのだから…。
「………僕を殺そうとする刺客達の目的と…正体が…ようやくはっきりしたってものだよ…。……隣国のバリアンは、間違いないね……」
何者からか雇われた狩人に、危うく殺されかけた情景を振り返りながら、ユノは不敵な笑みを浮かべた。
以前からバリアンかそこらの大きな陰謀の塊が動いているのではないかと怪しんでいたが……ユノの中で、その疑心は確信へと変わった。
「………賊か何かっていうのは…?」
「それはただの駒。主犯はお隣りの国に決まってるよ。………分からない?……城へ向かえっていう御告げは、僕の様に神から直接御告げを聞かない限り、知らない筈なんだ。………僕が王政復古を叶えるべく城へ向かっているって知っているのは………僕の他にいるとすれば……限られるだろう?」
あっちに行け、こっちに行けと、声だけで連れ回す神が、声に出しては言えないが、何ともまあ………我が儘だ…と思った、今日この頃。
兎にも角にも、これで最終的にユノが成すべき事が分かった。
数十年前の戦火により亡國と化してしまったこの国を、偉大なる王族の血筋である、前王の孫にあたる幼いユノが、次なる希望の王として君臨し、再興させる。
神の命は絶対。
下弦の月が昇る日までに城へ辿り着き、凍て付いた玉座に腰掛けなければならない。
………さもなくば、『目覚めの災い』が起こるだろう。
……その災いとやらが一体どんなものなのか…全く分からない点を除けば。
城までの長い旅は、今まで以上に慎重に、警戒しなければならない。
この大国一つを神から任せられた、重大な使命を背負っているのだから…。
「………僕を殺そうとする刺客達の目的と…正体が…ようやくはっきりしたってものだよ…。……隣国のバリアンは、間違いないね……」
何者からか雇われた狩人に、危うく殺されかけた情景を振り返りながら、ユノは不敵な笑みを浮かべた。
以前からバリアンかそこらの大きな陰謀の塊が動いているのではないかと怪しんでいたが……ユノの中で、その疑心は確信へと変わった。
「………賊か何かっていうのは…?」
「それはただの駒。主犯はお隣りの国に決まってるよ。………分からない?……城へ向かえっていう御告げは、僕の様に神から直接御告げを聞かない限り、知らない筈なんだ。………僕が王政復古を叶えるべく城へ向かっているって知っているのは………僕の他にいるとすれば……限られるだろう?」