亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~
目に見えない、不確かな繋がり。
曖昧で、朧気で、形状なんて無い。
けれど、確かにそこにはある。
…決して切れない、純粋な、繋がり。
人はそれを、何と呼ぶのだろうか。
名前なんて要らないけれど。
あるとすればそれは。
―――絆、だろうか。
「………迷惑ならいいんだ。駄目ならいいんだ。………ただのお願いだから。………君が嫌なら、構わない…………………出来れば…危険な目にあわせたくないからね…」
見返りなんて、何も無い。
この旅を無事に終えても、何も無い。
得るものなど、何も無い。
しかし、それは目に見える物だけ。
狩人は、街の人間と関わってはいけない。
狩人は、他人に情を移してはならない。
狩人は、生きるために、生きなければならない。
どうしてかな。
僕は………どうして、狩人なのだろう。
狩人である僕は、狩人として生きていかなければならないのかな。
狩人であっては絶対に得られない、こんな良いものを持つことが出来たのに。
……僕の世界が、少しずつだが、変わっていく。
彼に会えたことで、変わっていく。
そうだ。
誰かのために生きてみるのも、良いんじゃないかな。