桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「い、いえ大丈夫です!お風呂、お先しました」
「あぁ、ちゃんとあたたまった?」
「はいっ」
思い切り頷くと、まだ濡れていた髪から、雫が流れた。
「あぁ、ほら。まだ髪が濡れてるじゃないか」
そう言って、青磁先生は洗面所の棚からタオルを取り出し、私の髪を拭いてくれた。
髪を拭いてもらうなんて、久しぶりで、少し恥ずかしかったけど、
タオルの匂いと、
青磁先生の煙草の匂いがして、
なんだか、心地良かった。