桜ノ籠 -サクラノカゴ-
自分の中に、よく分からない心がグルグル回っている様だった。
青磁先生は、私の髪を拭き終わると、私の荷物を青磁先生の部屋に運んでくれた。
そして、自分はノートパソコン片手に部屋を出る。
「おやすみ、伽羅ちゃん」
向けられる、優しい笑顔。
「おやすみなさい、青磁先生…」
交わす言葉と、それだけで、心があたたかくなる。
嬉しくなる。
そして、嬉しいと感じる心が嬉しくなる。
心がちゃんと、動いていると、感じることが出来る。
私は、荷物を少し整理して、青磁先生の布団に入った。
煙草の匂いと
優しい匂いがした。