桜ノ籠 -サクラノカゴ-

 ♢


日曜の昼過ぎ、

引っ越し屋さんがベッドなど荷物を届けてくれて、
その後、私が荷物の整理をしている間に、青磁先生は夕ご飯の買い物と準備をしてくれた。


「とりあえず、これでいいかな」

日が沈む頃、私は荷物の整理をだいたい終え、部屋を見渡す。

ベッドに、白い机と椅子、
小さい頃から使っているタンス、小さな折り畳み式の白い丸テーブルーー


そして、

新しい桜模様のカーテンが、夏を知らせる風でなびいている。



お母さんやカズ兄と暮らしていた頃と同じ物だけど、部屋とカーテンが違うと、
なんか不思議な感じがする。

今日からここが、私の部屋。


私は部屋の入口に立ち、
よろしくお願いします。と呟き、ペコリとお辞儀をした。




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