約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
夜の病院。
時間外の玄関から中に入る。
亮君は迷うことなく先に進む。
誰がいるの?
静まり返った病院。
うっすらと灯る明かり。
わたしは亮君の後ろを
離れないように必死でついて
いく。
だって、亮君の足は、急いで
いたから。
わたしに合わせる余裕なんて
なくて。
もしかしたら、一瞬わたしの
事忘れてたかもしれないね。
それだけ、あなたは急いでた。
そんなあなたの背中が怖かった。