約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
「やってくれるじゃん。 
吉川のやつ。」

女の子の冷たい視線と
男の子の冷やかしの声。

ボーっとしている頭で
着席したわたしの頭上から
声が聞こえる。

仁王立ちの愛だ。


 「愛ちゃ~ん。」


愛ちゃんにすがりつきながら
グスっっと鼻をすすってみせた。


 「よしよし。」
愛ちゃんが頭を撫でてくれた。


横目で強気の温人君に視線
を送ると、わたしの斜め後ろの
席で、憎らしい薄ら笑いを
浮かべている。


睨みつけたい気持ちと
うらはらに、ドキドキが加速する。






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