約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
「うゎぁあああ~ん。」




 「もう泣かないで。 」





よくいじめられていた小1の夏。
あの日もそうだった。


わたしはうわぐつ袋を奪われ、
そのうわぐつ袋はぐ~んと
高い木の枝にひっかっかった。


いじめっこは

   
  「ヤベっ」

って口をそろえて走って
にげっていった。




泣きわめくわたしの頭を
ポンポンって君は優しく叩き、
そしてあの大きいぐ~んと
高い木に登っていった。



わたしは空まで
伸びていそうなその木を、
君をず~っと見ていた。



木漏れ日が枝と
葉の間から注がれて、
彼の顔が眩しかった。




軽々と枝から飛び降りた
彼の手にはしっかりと
うわぐつ袋が握られていた。




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