恋心
「恵理、かわいい。
ねぇ、俺を見て。」


くすぐったくて目を閉じていた私に、徹ちゃんがささやく。


目を開ければ、徹ちゃんの顔。


なんて色っぽい目をしてるの。


「恵理、お前は俺の物だろう。」


徹ちゃんの低い声が、耳の奥に響く。


「違うよ。
私は徹ちゃんだよ。」


耳に、徹ちゃんの息がかかる。


「そうだな。
俺はお前で、お前は俺。
俺達はひとつだ。」


うれしい。


うれしいよ。


私は徹ちゃんの背中に腕をまわす。


「ねぇ、さっき言ったよね。
またひとつになれるって。」


「あぁ、なれる。
俺達はまたひとつになるんだ。
でも今はまだダメだ。
もう少し大人にならないとな。」


おでことおでこを合わせる徹ちゃん。


「大人になったらひとつなの?」


「そうだよ。
待ちどうしいか?」


「うん、早くひとつになりたい。」


「痛い。」


徹ちゃんが強く抱きしめてくる。


痛いって。
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