恋心
「具合はどうなの?」


お母さんがリビングへ走り込んできた。


「おばさん、母さんが、母さんが。」


「徹くん、もう大丈夫だからね。
がんばったね。」


「うぁー。」


徹ちゃんが泣き崩れる。


「救急箱です。」


安部さんが家の救急箱を置く。


「安部さん、ありがとう。
私の服で適当に着替えてきて下さい。」


あぁ、そうだ、安部さん服ビショビショのままだった。


「恵理、救急箱から体温計だして計って。
徹くん、お母さんなにか病気もってた?」


徹ちゃんが首を横にふる。

「そうね、私もなにか病気あるって聞いてないし。
最近、なにかかわったこと気になったことない?」


また徹ちゃんが横に頭をふる。


お母さんは、徹ちゃんに聞きながら脈をとったり、体を見ていく。


「お母さん。」


私は体温計をわたす。


「ちょっと低いわね。
榊さん、榊さん聞こえる?
どこか痛い所ある?
聞こえる?
榊さん、榊さん。」


反応がない。
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