恋心
「徹くん、お母さん、病院に連れていくね。
お父さんとは連絡ついてる?」


「安部さんが連絡してくれて、すぐ来るって。」


安部さんが着替えて戻ってきた。


「安部さん、徹くんのお父さんに連絡して、うちじゃなくて、病院へ向かうようにして。」


「はい。」


すぐ受話器をとり、番号を押す。


お母さんも携帯で電話しはじめる。


「お疲れ様。
うん、そう。
そうなの。
榊さんの奥さん今から連れていくから用意して。
うん。
大丈夫。
うん。
違うみたい。」


相手は、病院にいるお父さんかな?


「心療内科の先生残ってる?
いなかったらすぐ呼んで。
そう、たぶん。
じゃ、お願いします。」


えっ心療内科?


「おばさん。」


徹ちゃんが、不安そうにお母さんを見てる。


「徹くん、おばさんに任せてくれる。」


安心させるような落ち着いた声で、徹ちゃんをやさしく見つめる。


「よろしくお願いします。」

徹ちゃんは、泣きながら頭を下げる。
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