恋心
「……、はい、ちょっと待って下さい。」


「榊さん、後10分ぐらいでタクシーで着くそうですが、どうしますか?」


「そう、なら家にそのまま向かってもらって。
タクシー帰さないで、そのタクシーで病院向かいましょう。」


「はい、そう伝えます。」


お母さんと安部さんのやり取りをじっと聞く。


「徹ちゃん、お父さんあと10分だって。」


徹ちゃんの手を握る。


「あぁ。」


徹ちゃんは強く手を握りかえす。




「榊さん、聞こえますか?
今から病院行きますから。

もう大丈夫ですよ。」


やはり反応がない。


「徹くん。
あと10分、やることたくさんあるよ。」


「なにか薬飲んでたものある?」


「アレルギーは?」


「かかりつけ医はどこ?」」


お母さんが質問し、徹ちゃんが答えていく。
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