恋心
「かっ母さん、俺につかまって。」


徹ちゃんが立たせようとしても、なかなか立たせる事が出来ない。


立たせようとしてる徹ちゃんがフラフラしてる。


「徹、俺が、」


徹ちゃんのお父さんが手をかそうとした時


「イヤー、イヤー、……。」


また暴れだした。


「榊さんはドア開けてください。
徹くん、恵理、安部さん、みんなでタクシー乗せるわよ。」


四人で何とか玄関まで連れだし、玄関を出ようとした時、小さな段差につまずき徹ちゃんのお母さんが倒れた。


「大丈夫か?
ケガはないか?」


玄関の外にいた徹ちゃんのお父さんが、慌てて駆け寄る。


「いや、いや、イヤー。」


突然外に駆け出した。


「早く、追いかけて。」


お母さんの一言で、動けなかった私たちが追いかけた。


外は暗くてすごい雨で、すでに徹ちゃんのお母さんは見えなかった。


「徹くん、恵理、二人で右。
恵理、携帯防水だったよね。
見つかったらすぐに連絡。
榊さんは左。

榊さん、聞いてます。

榊さん、左探して下さい。」


徹ちゃんのお父さんは、お母さんの言葉にうなずいていて走って行った。
< 53 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop