幸せという病気
「遥ちゃん・・・ありがとね」
「すみれさんずっとCDの事言わなくてごめんね?・・・サプライズ作戦2だったの・・・」
「そっか」
「すみれさん・・・」
「ん?・・・」
「さっきすみれさんとお兄ちゃんの結婚だ・・・なんて言ったけどね?・・・まぁ・・・こんな事してから言うのはあれだけど・・・お兄ちゃんは、自分の将来をね?自分で決めた・・・」
「うん」
「・・・だからすみれさんも・・・自分の将来は・・・自分で決めて欲しい」
「・・・」
「・・・お兄ちゃんは・・・もうこの世にはいないから・・・すみれさんは、すみれさんの望む道を歩いて欲しい。一番幸せな道を・・・すみれさんは、これからも生きてかなきゃいけないんだから・・・自分自身で選んで欲しい・・・そしてきっとそれが、生きてる私達への・・・お兄ちゃんからのプレゼントだと思うの・・・」
すると、すみれは首を横に振った。
「私の幸せは・・・変わらず、武の子供を産める事だよ?」
「・・・」
「約束したもん・・・」
「・・・約束って・・・」
「私ね?・・・ずっと子供が好きで・・・それで教師になったの」
すみれが話し出すと、遥と、そして会場の全員がすみれの声に静かに耳を傾ける。
「・・・武に出逢ったのは・・・運命とかそんな大それた事なのかはわからないけど・・・初めは偶然だって思ってた・・・だけどいつからか・・・それが必然になってたの。気付いたらそこに・・・私の全てがあった。誰だって初めは気付かないものだよね・・・武の事は、なんかいいなぁって思ってただけだった・・・だけど、なんかいいなぁが、いつの間にか好きになってて・・・今度は大好きになった・・・」
その時、遥が会場を見渡すと・・・たくさんの涙が光っていた。