龍の女神となるべき姫【上】
……へぇ。
いい先生じゃん。
我ながら現金な奴だと思うけど、日本の学校も、いいかも。
先生の笑顔にドキッとしたことを認めたくなくて、いろんなことを考えながら歩いていると。
「ここだ」
先生が立ち止まった。
そして「入るぞ」と言って、ドアに手を掛けた。
『ちょ、ちょっと待ってよ』
「あ?何だよ?」
『普通、転入生は後から入るものじゃないの?』
「日本では一緒に入ってしまうんだよ」
『……』
これ、ほんとなの?
ジトーッとした目で見上げていると。