龍の女神となるべき姫【上】
同い年の日本人に会うのは久しぶりだな。
大きな期待と、ちょっぴりの不安を持って、顔を上げる。
若干女の子が少ないクラスみたいだな。
……あ、さっき理事長室まで案内してくれた男の子がいる。
でも、机にうつ伏せになってるあの男の子は、私に気づかないみたい。
「転入生の成瀬亜美だ。
ついこの間までイギリスにいたそうだから、お前らが色々と教えてやれ」
『よろしくお願いします』
「「「―――っ!!」」」
にっこり微笑んで軽く挨拶すると、教室がざわめいた。
理由はわからないけど、そのおかげであの男の子が顔を上げた。