女番長
リハビリが終わって病室に帰ろうとしたとき…
「真希。」
「龍…。」
あたしが目を覚ました日以来顔を出さへんかった龍が、あたしの前に現れた。
「ちょっと話がある。」
真剣な顔で龍が言うから、あたしは少し戸惑った。
「お姉ちゃん、私帰るから。お姉ちゃんをよろしくお願いします。」
龍に頭を下げて、里菜は帰っていった。
「外、出よっか。」
あたしが自分で車椅子を押そうとした時…
「いいよ。俺が押す。」
そう言って、龍は車椅子を押してくれた。
こんな風に気づかってくれる龍が好き。
優しい龍が好き。
言い出したらきりがないくらい、龍の全てが好き。
でももう、あたしには手の届かへん存在になってしまった。
もう龍には、美紀ちゃんっていう彼女がいるから…。
庭に出たあたし達は、ベンチに座った。
ちょっとの沈黙の後、あたしは龍に言った。
「美紀ちゃんの所に行かなくていいの?」
あたしの質問に対し龍は…