女番長
…なんてまさか納得できるはずもなく、あたしは言われるがままに頷くしかなかった。
みんなに見送られて、あたしは今龍と並んで歩いている。
目の前には、アスファルト…
あたしは下を向いて歩いていた。
「真希。」
「ん?」
龍に呼ばれて顔を上げるあたし。
その時、立ち止まってすっと龍が手を差し出してきた。
「俺は、頼りない?」
変な質問に一瞬びっくりしたけど、あたしはすぐに答えた。
「そんなことないで。龍は、頼りになる。」
すると龍は真剣な顔であたしを見て、言った。
「俺は、これから…真希が嬉しかったら一緒に抱き合って喜びたいし、真希が悲しかったら、真希の肩を抱いて一緒に泣きたい。」
「龍…。」
「だから…、これからずっと、俺といてほしい。」
あたしは大きく頷いて、龍の手を握った。